6. カナダの車窓から大都市へ

・大雨の朝
６月16日、この日はケベックシティからモントリオールへの移動。
前日の夕食がまだおなかに残った状態で、朝は前日の晩にスーパーで買ったものをほお張る。カミさんは小さいパンとシリアルバー、僕はパンとサラダ。
モントリオールへの列車の時間は午後なので、午前中は街歩きでもと思ったが、とうとう本降りの大雨になってしまった。念のため持ってきた折り畳み傘が役に立つのはいいが、これでは観光にならない。仕方なく書いた絵はがきだけは出さねばと郵便局へ。あとは荷物をまとめるだけ。

ケベックシティからのモントリオール方面の駅は中心街にあるパレ駅。ちょっと距離があるので、タクシーを利用。アメリカの鉄道駅は、街外れに移転してシンプルな駅舎に代わり、古くからある駅舎はショッピングモールや事務所になってしまうことが多いが、この駅は古くからの重厚な駅舎を使用している。東のハリファックス方面の長距離列車は川を越えたシャーニーに駅があり、ここは行き止まり式の、オタワやモントリオールへ向かう北東回廊の列車の専用駅。

列車の切符は前もってオンラインで購入済み。予約をすると、バーコードの入ったレシートがメールで送られ、それをプリントアウトして窓口で見せれば、チケットを発行してくれる。VIA1クラスだと食事が出るが、こちらは安いコンフォートクラス。２人でC$103.52はVIA1のほぼ半額。さすがに安い。駅で軽く昼食にラップと呼ばれるハム・チーズ・野菜をクレープ生地で巻いたものを食べて出発を待つ。日本の駅と違って、ホームには何の設備もなく、出発直前まで待合室で待ち、時間が来ると、順番にチケットを見せてホームに入る。やり方は飛行機に似ているかな。

ホームに横たわるのはちょっとコンパクトな感じのグリーンの車両。最新のルネッサンスカーと呼ばれるものだろうか。席は３号車の10A,B。しかし1-2列のシートは何だかデラックスだし、VIAのウェブで見たコンフォートクラスと感じが違う。どうやらこの列車は全車両VIA1クラスの車両のようだ。

列車は13時10分の定刻に出発。駅が街の端にあるせいか、駅を出るとすぐ田園風景に代わる。モントリオール着は16時06分、約３時間の旅。
シートはゆったりとしており、リクライニングも深い。足下にピギーパックを入れられるだけのスペースがあり、上にはアタッシュケースをいれることができる。それだけに上は圧迫感があり、車両のコンパクトさと相まって窮屈感を若干感じる。
ちょっと車内を探検しようと思って前の方に向かうと、VIA1クラスでは車内食の最中。飛行機の機内食のようなホットミールにワインをサーブ。正直邪魔してしまって申し訳ないっす。その前の車両はVIA1客専用のラウンジカー。食事中ということもあって、誰もいなかった。

車窓は田園風景の中、所々住宅地を抜けて行く。緑色のエリアは徹底的に緑で、建物はそれにマッチするようなカラフルでかわいらしい木造の家が並ぶ。所々駅に止まるが、そういったかわいらしい建物が並ぶ住宅地の中にある小駅ばかり。そのうち建物がコンクリートやれんがに変わり、ちょっと緑が減ってくると、大きな街が近づくことがわかる。
程なく鉄橋にさしかかると、高層ビル群が目に入る。モントリオールだ。

橋を渡りきり、ビル群の中に入って行くと、列車は地下に潜り、モントリオール中央駅に到着した。

・美しい夜の大聖堂を楽しむ
ホテルへは地下鉄に乗り換えて、地下鉄駅からすぐ。まだ夕方なので、取りあえずチェックインして、旧市街にあるノートルダム大聖堂へ向かう。この時期は夜に'And Then There was Light'というショーをやっているので、それが目当て。聖堂入り口脇のチケット売り場でチケットを買い、中に入る。ショーの間は撮影禁止、まあ当然だね。撮影しても多分カメラではきれいに写らないよ。でも隠れてショーの前に（「前」です！）何枚かパシャリ。
ショーは幻想的で美しく、来てよかったと十分思わせるものでした。その後には大聖堂の中をゆっくり観光することができました。

大聖堂の近くに「名古屋」という名前のスシバーを発見。そういえば、新婚旅行のイギリス・湖水地方でも'NAGOYA'という名前のB&Bがあったなぁ。以外とメジャーな名前なのかなぁ。

この日は夕食はホテルのレストランで、ライブ演奏を聴きながらパスタをいただきました。
カミさんはこの旅行では絶好調で、普段はあまり眠れず、朝も起きるのが遅いのに、カナダでは早寝早起き。ホテルで普段見ているアメリカドラマをやっていたので、見ていたけど途中で寝てしまった。僕も割と好調で、ドラマが終わったらここでおやすみなさい。。。

続　く