8. フランスから西の港町へ そして帰国
・早朝の大移動
6月18日、昨日とはうって変わっていい天気。今回の旅行はずっとこんな感じで、僕らの行くところ雨雲がやってきて、僕らとともに去って行く。
起きたのは早朝５時だった。フライトが８時発なので、遅くとも７時前には空港に入っておきたい。慌ててチェックアウトして、タクシーに乗り込む。バスなど他にも手段はあったが、時間がとれないので、まあやむなしか。C$35.00（3,180円）。
AC199便の機材はA319。A320より少し短い機体で、こんなかわいい飛行機でバンクーバーまで約５時間のフライト。時差の関係でバンクーバー到着は午前10時25分、これなら少しだけ観光ができる。
しかし、なにしろ小さな飛行機、チェックインしてみると、席がばらけてしまった。隣同士にするならゲート前のカウンターで言ってくれというので、取りあえず中に入ってカウンターで交渉、超満員のフライトだったけど、なんとか隣同士の席になった。
長距離線、しかも朝のフライトとあって、さすがに普通に機内食がでた。僕はオムレツ、カミさんはフレンチトーストをチョイス。フライトは順調で、窓からはカナダの雄大な風景を楽しむことができた。
しかしここで不幸が。バンクーバー空港のバゲージクレームでしばらく待つものの、カミさんのカバンが出てこない。（泣） ロストバゲージだ。オフィスでカバンの特徴を説明し、伝票を書いて早めにカバンが戻ってくるのを祈る。バゲージクレームですべての荷物が出るまで待たなきゃいけないし、オフィスでいろいろやらなきゃいけないし、ロストバゲージは時間の無駄だ。だからキャリーオンにしたかったのに。
市内へはバスしかないが、これが便利で、大小かかわらず市内のホテルにこまめに止まって行く。僕らのホテルは最後の方なので、結構時間がかかったが。（爆）運賃は１人C$18.00（約1,640円）。
バンクーバーで泊まったのはホリデイイン。個人的にはお馴染み過ぎるのだが、まさにそれにふさわしい外観と内装。
場所は繁華街のロブソン通りへは歩いて10分ほど、グランビル島に渡るフェリー乗り場へも歩いて10分ほど、日本のコンビニと同じ作りのセブンイレブンがすぐ近くにある。中途半端といえば中途半端、便利といえば便利。
・島の散策、そしてミニクルーズ
さて、部屋に荷物を入れたところで市内観光にでよう。まずは南に下りてグランビル島に。道すがらは普通の住宅街といった雰囲気。途中に小さなコーヒーショップを見つける。ここで昼食。
僕はピザにコーヒー、カミさんはチキン＆ベジタブルポットパイと紅茶。ビアジョッキになみなみのドリンクがなんともダイナミックだが結構美味。近所の住人が気軽に立ち寄るといった感じでいい雰囲気。C$13.15（1,200円）。
コーヒーショップから１ブロック下りたところがフェリー乗り場。フェリーといっても車を載せるような大きな船ではなく、何だかえらくかわいい船が運河を行き来している。グランビル島までの運賃1人C$2.50（230円）支払って乗り込む。
島は本当に目と鼻の先、その気になれば泳いで行けそうな（実際は無理だけど）距離にあるので、フェリーに乗っている時間もあっという間。にぎやかな島に上陸した。
船着き場の目の前はマーケットになっていて、野菜や果物、魚とかもあり、地元の人向けっぽいところもあるが、観光客の僕らには、メープルシロップやお土産物の店もあるのがうれしい。
その後、周辺の店を見て回る。島内に美術学校があるため、ギャラリーや画材店などもある。
島から戻るのに、同じルートでは面白くないので、今度はお洒落な街、イェールタウンに向かう。イェールタウンへはちょっとクルーズ時間が長くて、運賃もちょっとだけ高く1人C$3.50（320円）。
イェールタウンの船着き場は、高級なマリーナの中で、大型クルーザーが何隻も止まっている。中には「HOTEI」なんて名前の豪華クルーザーもあって、「まさかあの人の・・・？」と勘ぐってしまう。
街自体も高級感があり、いかにも高そうなマンションが建ち並ぶ。スーパーに立ち寄ってみたが、何となく高級感があって、どことなく雰囲気が違う。宝くじが当ったらこんなところのマンション買ってみたいものだ。街自体にゆとりが感じられる。ちなみにこのスーパーでは爪がささくれたカミさんのために爪切りを購入。（笑）
・いわゆる繁華街を歩く
いったんホテルに戻り、お土産購入を兼ねてロブソン通りへ。ブランドショップが集まる繁華街だが、そういうものに無縁の僕らは、街を見て歩くのと、いわゆるお土産物屋（有名タレントのやっているなんたらギフトショップとか（笑））へ行く事。
まずはカミさんの服を見にデパート'The Bay'へ。モントリオールでもちらっとだけ同じデパート（でもフランス語で'La Baie'）へ行ったけど、どうも気に入った服は無かったみたい。細いけど身長がそれなりに高いので、アメリカやカナダのショップの方がサイズは合いそうなんだけどね。ついでにThe Bayとつながっているパシフィック・センター・モールをぶらつく。その後ロブソン通りへ。
とりあえず土産と言ってもメープルシロップや、海外では定番のチョコレートなどの食料品と、あと何か面白そうなものがあれば買ってみようという感じで、もちろん例のギフトショップも覗いてみた。結局買ったのはDFSと、地元のチョコレートショップ。
・カナダ最後の夕食
翌日は帰国と言う事で、今回の旅行では最後の夕食。行こうと決めたのはイェールタウンにあるThe Queyというカナダ料理の店。カナダ料理と言うよりは創作料理といった感じで、正直ちゃんとした格好で行くべきレストランだった（汗）。
周囲はきれいに着飾った人たちばかりで、ちょっと恥ずかしかったかな。でも料理は非常においしく、旅行最後の夕食にふさわしいものでした。どうしても荷物を軽くするために、ラフな服しか持っていかなかったのはちょっと反省。
・帰国
６月19日、いよいよ帰国。朝食はホテル内でも良かったが、この辺りは住宅街なので、いいコーヒーショップがいくらでもあるだろう。で、近所でちゃっかり店を発見。韓国人とおぼしきアジア系の人の経営するコーヒーショップで、なかなか安くておいしかった。チップ込みで２人でC$16.82（1,580円）。
荷物をまとめてチェックアウト。空港行きはホテルの前。のんびり待っていたら、これまたえらくたくさん人が待っている。たしかここが最後の停留所で空港に向かうだけなはずだけど、乗りきれないかな・・・ と思っていたら、バスがやってきた。ああ並んでいる人は乗っていない。やっぱりいっぱいで乗り切れないんだ。あきらめて待っていたら、以外と早く次のバスがやってきた。バスのデザインが違うけど、並んでいる人がどんどん乗り込んでいく。臨時便かな？ 一緒に乗ろうと思ったら、団体さんの観光バスだった。ぼくらはただこの団体さんのおかげで前の空港バスに乗れなかっただけのようだ。（涙）
早めにチェックアウトしてあったので、１本乗り過ごしてもたいした事は無かったが、ちょっとへこんだ。
フライトは午後1:00発のAC009便名古屋/中部国際空港行き。時間に余裕があったが、搭乗ゲートは一番遠いところで、結構歩かされた。前日街中のDFSで買い物したときに、受け取りは搭乗ゲートの所といわれていたので、余裕をかまして待っていたが、まっている人の中にはDFSの袋を持っている人もいる。まさかと思いつつ、袋を持っている人に聞いてみると、ゲートではなく、出国エリアに入ってすぐのところにある受取所でもらうとのこと！ おいおい話が違うじゃないか！ あわててダッシュで取りに行く。免税品をもらってゲートに戻ったところで搭乗開始。
乗客はそれほど多いわけではなく、当初29D,Eという、2-3-2の内側に座っていたのを、窓側に移動する事ができたが、離陸は若干遅れる。そのため、フライトルートはかなり北を通り、最短ルートを行くと言う。来る時もそうだったが、エア・カナダのつらいところはパーソナルビデオが無いので、フライトマップがほとんど見られない。
機内食はチキンと魚のチョイス。カミさんはチキンとリゾットとサラダ、僕はサーモンとご飯とサラダをチョイス。
天気はかなり良く、窓からはアラスカやアリューシャン列島とおぼしき島々が見える。映画は行きに見た「イン・グッド・カンパニー」、２本目は不明、３本目は「誰も知らない」。見たのは３本目だけ。
到着前の食事はかやくご飯とローストビーフのチョイスで、どちらもローストビーフにする。出発は若干遅かったものの、最短ルートでかっ飛ばした甲斐もあって、定刻の午後３時20分に中部国際空港に到着した。
こうして10日間に及ぶカナダ旅行が終了。帰りは何時の電車に乗れるかわからないので、指定券は取っておらず、一部指定席特急で戻る事にする。立っていかなければならないが、まあ１階乗り換え込みでで45分くらいなら我慢しましょう。
家に帰ると、さっきまで海外にいた事がうそみたいに現実に戻る。それが実に残念。もちろんこの旅行の思い出をいつまでもカミさんと語り、次の旅行の予定を練るネタになるんだけど。
５年ぶりの長期の旅行。次回はいつ行けるかなぁ。短期ならまたすぐどこかに行けるといいな。いろいろあったけど、何もかもが思い出になるいい旅行でした。
完